【最終2006】対面ラティハッサム 〜誕生 赤い彗星〜
とぅふです。
今回はランクマッチ、シーズン12において最終レート2006-最高レート201×を達成したので構築を記事に起こします。
〜目次〜
・構築経緯
・構築内容
・回し方について
・単体考察plus
・最後に
*注意*
・VGC(ダブルバトル)の記事です。
・お好みで飛ばしてください。
〜構築経緯〜
カミツルギに強いポケモンとしてラティアスを試したいと思っていたところ、ラティグロスなる並びを使用している方が散見されたので構成をパクることにしました。
はじめに開発されていたラティグロスはおいかぜを絡めながらじならし弱点保険のコンボを成立させるものでしたが、同じく追い風をしながらぶんまわすで弱点保険を起動するトルネロスとの差別化点がどうしても弱くなってしまうので、採用されている並びを参考にしつつ、トルネロスとは全く違う役割として柔軟に選出しやすいラティアスを目指しました。
結果最初の並びは以下のようになります。
ラティアス+レジエレキのこごえるかぜ&エレキネットのそこそこ優秀な範囲で追い風を潰しながら裏のチョッキランド、玉レヒレ、弱保グロスでダイマを切って後発ウーラオス、下げたレジエレキで締めるようなプランニングをメインとする構築です。トリックルームに対してはウーラオスで負担をかけながらダイスチルorダイアースで時間を稼ぎます。
しかし、ここでの課題としてのしかかったのは、予想はしていましたが「メタグロスメタられすぎ問題」です。
具体的には、
「鋼タイプのメタ=メタグロスのメタ」
として考えてある効率の良い構築に対して、「ブリザポスやマンムー等に対して鋼タイプ技は間違いなく通っているが、メタグロスがガラルファイヤー、ドラパルト、レイスポス、ウーラオスに縛られているため無理矢理ダイマックスを切らされる→ダイマックス勝負で負ける」
という展開を誘発しやすく、著しく勝率が悪い状態でした。
↑
↑
そこで目標としたのは「ダイマックスを極力消費せずに鋼タイプ(メタグロス)のメタを外しながら彼等の前で行動できる鋼タイプを探すこと」でした。
↑
Steel Type
そこで辿り着いたのがハッサムです。
対メタグロスのウーラオスから弱点を突かれずにダブルウイング+バレットパンチでウーラオスを倒すことができ、氷タイプの攻撃補完として採用されている地面技、格闘技でも弱点を突かれないため、タスキマンムーにタッチしつつ対面処理を狙うことができます。
これらの条件を満たす鋼タイプは他にテッカグヤ、シュバルゴが存在しますが、
テッカグヤはレジエレキの電気特殊技でメタグロスにダメージを稼ぐプランニングをする構築(選出)に勝てず、ブリザポスから一致技でゴリ押されてしまうため却下。
シュバルゴは特殊耐久こそハッサムに勝るものの、ドラパルトのダイバーン等速いポケモンに上から縛られてしまうことが多く、バレットパンチでマンムーやピッピに触れるハッサムの方がプランニングを柔軟に練れる構築にできる点で優秀なので却下となりました。
そして、最終的に現在の構築に落ち着きました。
〜構築内容〜
*ハッサム*
性格:いじっぱり
特性:テクニシャン
持ち物:フィラのみ
努力値:H244-A108-B36-D116-S4
技:バレットパンチ、ダブルウイング、とんぼがえり、アイアンヘッド
主に対マンムー、ブリザポスで選出します。ブリザポスにはダイマックスを切ることが多かったので、はじめ採用していたまもる→アイアンヘッドとしました(追記:強引にポリ2バナを起点にするならつるぎのまいもありですね)。
HBラインはようきハチマキウーラオスのあんこくきょうだ耐え(このラインでタスキウーラオスのあんこくきょうだ+ふいうちを両最高乱数切って耐え)、おくびょうメガネレジエレキの10まんボルトを最高乱数切り耐えのラインで(エレキボールの場合S254周辺のラインの個体が散見されるのでこの場合確定で耐えますが、最速メガネは綺麗に召されます。憎たらしいです)、Aはダブルウイング+バレットパンチでB4ウーラオスが確定、バレットパンチでB4マンムー確定2発、H4ウツロイドが87.5%の超高乱数1発、H28フシギバナをダブルウイングで確定1発です。一応今回の配分で、無振りレジエレキをシザークロス+バレットパンチで落とすことができますが、今回は構築の構造上裏のエースの体力管理を優先するために対面操作技のとんぼがえりを採用しました。
先制バレットパンチを撃つ関係上、緑色のハッサムより赤いハッサムの方が見栄えがいいので通常色です。アッザムリーダーが離脱した後にシャアが大佐に昇格して前線に復帰する流れは個人的に気に入ってます。
*ラティアス*
性格:おくびょう
特性:ふゆう
持ち物:マゴのみ
努力値:H164-C92-S252
技:サイコショック、マジカルフレイム、こごえるかぜ、てだすけ
ランドロスに対する素早さ操作、バナコーポリ2の展開阻止、てだすけによる補助に加え、カミツルギウツロイドを縛るという攻撃補完としての役割も担います。ドラパルトとの差別化点としてはウツロイドに強い点と、ランドロスのてだすけじしんの連打性能を高めてランドロスの非ダイマックス時の火力を極限まで高めることができる点で腐りづらいことです。
調整はカミツルギを抜ける最速、特に耐久調整先が見当たらなかったためHPは4nの176、余りをCに回しており、おくびょうレジエレキの10まんボルト2耐え調整のチョッキカミツルギがマジカルフレイムで確定1発、H4ウツロイドがサイコショックで確定1発で落ちます。
アイテムはバナコーポリ2に多く選出するため、キョダイベンタツによるスリップダメージで削り切られずにランドロスのアースで要塞化できるマゴのみです。
*ランドロス*
性格:いじっぱり
特性:いかく
持ち物:とつげきチョッキ
努力値:H212-A172-B36-D20-S68
この構築においてダイマックスを最も多く切るポケモンです。コンボ系のガラルファイヤーやバナコーポリ2を数値でゴリ押します。
はじめはメタグロスダイマックスを意識してばかぢからを採用していましたが、ランドロスダイマックスを切る機会が鋼枠変更前から増えていたので、泣く泣くばかぢから→そらをとぶにしていますが、正直ばかぢからの方が非ダイマックス時の使い勝手はいいです笑。
HBラインはようきウーラオスのハチマキあんこくきょうだ耐え、AはH252ブリザポスがストーンエッジで確定2発、H252メタグロスがダイアースで1発、Sはジェット込み最速ボルトロス 抜き、残りをDに回しました。
ダイマックス環境においては不一致いわなだれよりストーンエッジの方が勝ち筋を広げることができると考えているので(例:HP半分のブリザポスに対していわなだれでの勝率は2連続で当てて且つ怯ませる24.3%なのに対し、エッジの場合は命中率の80%)ストーンエッジを採用しました。ランドロスをダイマックスさせるプランニングが弱くなる際に最低限ガラルファイヤーやサンダーを削る際には効果的です。
*カプ・レヒレ*
性格:ひかえめ
特性:ミストメイカー
持ち物:いのちのたま
努力値:H108-C220-S180
ランドロスに次いでダイマックスを切るポケモンです。対瞑想レヒレの立ち回りのテンポを崩しながらモロバレル、フシギバナの役割破壊やドラパルトの即処理を狙います。
調整は準速ウオノラゴン抜き、CラインはD4玉ダイマドラパルトをダイフェアリー+玉ダメで93.7%の超高乱数1発、H252フシギバナをダイアイス+霰ダメ2回で確定です。
*ウーラオス*
性格:ようき
特性:ふかしのこぶし
持ち物:こだわりハチマキ
努力値:A252-D4-S252
技:あんこくきょうだ、ふいうち、インファイト、どくづき
初手から終盤まで幅広く選出に絡む非ダイマエースです。サマヨポリ2の即処理やメタグロスナットレイへの安定したダメージソース、補完で採用されていて稀有なヒートロトムやテッカグヤといったポケモンを無理矢理削るというなんとも雑な役割で選出します。
特に調整先が見当たらなかったのでようきAS252です。
*レジエレキ*
性格:おくびょう
特性:トランジスタ
持ち物:きあいのタスキ
努力値:C252-D4-S252
高火力対面操作&S操作として幅広く選出に絡みます。エレキネットが本質のポケモンなので、ガラルファイヤー+ひらいしんといった並びにも割と積極的に選出できます。
ラティアスがほぼ手出しできないカプ・レヒレやガラルファイヤーへの圧力となることから、エレキネット&こごえるかぜ&マジカルフレイムの3補助技でも強い攻撃補完を成立させます。
シーズン12現在きあいのタスキの採用率が低く、尚且つウーラオスのきあいのタスキの採用率が50%を越えるほど高い点からタスキの発動率が高く、複数回エレキネットでおいかぜを崩す上では非常に重宝し、特に調整先も見当たらないのでおくびょうCS252としました。
〜回し方について〜
数名の方に構築を共有してBV等を拝見させていただいてますが、正直プレイングやプランニングが十人十色を極めているので、今回はかなりざっくりと終わらせます(本当はいつもそうしたい)。
基本的には、先発はラティアス、ウーラオス、レジエレキの中から2体(自分はエレキウーラ、エレキラティ多め)
裏はダイマを切る順にランドロス、カプ・レヒレ、ハッサムから2匹選出です。
レジエレキやラティアスで荒らしつつ裏のダイマエースで打開、どうしても厳しい相手はウーラオスを大切にしながらあんこくきょうだでゴリ押しという具合で展開します。
ランドレヒレはダイマックスを切る機会が同じくらい多いですが、一方ハッサムのダイマックス率が低いのはこのポケモンの本質がバレットパンチであるためです。
逆にブリザポスを主体としたトリックルーム構築にはハッサムの後発ダイスチルで迎え撃ちます。フィラのみを持たせているのでダイアイスに合わせてハッサム出しをしてからでもダイスチルのB上昇と隣のランドレヒレサイクルでトリックルームを枯らすことができる程度の体力は確保できるので、トリックルーム中に半分程度までブリザポスを削る→トリックルーム&ダイマックスが切れてからランドのエッジorウーラのあんこくきょうだで縛るというプランニングです。
〜単体考察plus〜
今回から試験的にこのコーナーを設置します。
あくまで私自身がKP下位のポケモンの理解を深めるための考察ですが、できる限りの内容をここで共有します。
*注意*
・評価基準に関しては基本S〜Eまでの6段階、その中でさらに上、中、下の3段階、併せて18段階での評価とします。
・長いです。興味ない方は飛ばしてください。
*ラティアス*
種族値:80-80-90-110-130-110
特性:ふゆう
耐性:闘、水、草、雷、超、炎、地
弱点:霊、虫、妖、悪、竜、氷
評価:B-上
正直単体としての使いやすさは、タイプこそ全く違うもののトルネロスの方が上なような気はしています。
トルネロスとの差別化点として大きいのはやはり竜特有の電気耐性と炎耐性です。流行りのバナコーポリ2(リザ)といった晴れを主体とする構築から基本的に打点を取りづらく、トルネロスの覚えないマジカルフレイムと併用して要塞化し、特殊ポケモンを軸とした彼等に強い盤面を作らせないままトリックルームを消化できる点は非常に優秀です。
浮いていて電気を半減以下に抑えるポケモンは古来より強い種族なので弱いという訳ではありませんが、ポンポン採用できるほど便利なポケモンではありません。挑発を覚えないのでトリックルームや積み系、ピッピといったポケモンに隙を作りやすいく、幅広く構築に絡められるのはやはりトルネロスという印象です。流行りのポケモンと弱点共有をしやすいのもラティアスの弱点ではあります。
対カミツルギ性能は花丸です。ヒートロトム含め他の炎タイプと異なり「縛れる」という要素が大きく、ラティアスを残しておけばカミツルギは見れるという展開は割と多いです。マジカルフレイムをヒートロトムのオーバーヒートと比較した際に、ツルギレヒレサイクルに隙を見せづらいのも利点ですね(今回採用した型に限らずラティアスはレヒレにほぼ何もできないので50歩100歩みたいな節はありますが笑)。
言い忘れてましたがやはり可愛いです。
*ハッサム*
種族値:70-130-100-55-80-65
特性:むしのしらせ、テクニシャン、ライトメタル
耐性:毒、草、無、超、氷、竜、妖、虫、鋼
弱点:炎
評価:A-上
予想の5倍強くて驚きました。環境次第ではS-下に浮上してもおかしくないレベルの高スペックです。5世代と同等レベルな気はします。
5世代ダブルと比較して今作の強化点としてやはりダブルウイング習得が何よりも大きいです。鋼タイプに対して無類の強さを誇るウーラオスに対して使い勝手が怪しいアクロバットよりも有利不利関係を逆転させる上で有用な神技です。テクニシャンの補正が乗るので実質ボーマンダやカイリューに匹敵する火力が出ます。
タイプ受けを成立させづらいブリザポスやマンムーは共に物理型のポケモンであり、炎技を覚えないので殴り合いでほぼ負けることはなく、カミツルギやメタグロスのダイマックスを最低限枯らすという意味合いでは鋼ダイマックスにある程度強いと解釈できなくもないです。サブウェポンの地面技で弱点をつけないという点はカミツルギに近いものを感じます。
ポリゴン2、クレセリア、草タイプからめざめるパワー炎が剥奪されているのも追い風です。マジカルフレイムを与えられていない者に触られることがなく、フシギバナのウェザーボールも基本技スペースが足りないので、ポリゴン2にイカサマが採用されていない限りは彼らを起点につるぎのまいを積みやすくなりました。
逆に弱点としては、単純な炎技というより、鋼タイプミラーでボディプレスを覚えないので、意識するならばかぢからを採用せざるを得ない点と、岩が等倍になってしまう点です。
現状環境に存在する岩タイプは主にバンギラス、ウツロイド、ツンデツンデ、レジロック、セキタンザン、テラキオンであり、セキタンザンとテラキオンを除く4体は本来鋼に対して打点が無い、或いは不一致技で鋼に対しての打点を確保するという形を取っていますが、どれも一致高火力技orカミツルギ、ナットレイ意識の炎技でハッサムを破壊できるので、数値で解決出来ることも無くはないですが一貫しやすい岩を受けるという鋼としての役割は失いがちです。逆に彼等からの処理が遅いという点でメタグロスは鋼タイプとして優秀なので、シーズン中盤から数を伸ばしているレジロックへの勝率は、メタグロスを採用していた時に比べ15%ほど落ちています(順位3桁以上の結果です。母数がそこまで多くないので実際はそこまで変わりませんが)。
ウツロイドに関してはタスキが減少していて、CSベースで採用されている個体はほぼバレットパンチで確定で落とせますが、ゴリランダーを意識した耐久設定をしている個体も着々と数を増やしているため、攻撃のラインの引き上げ→耐久ライン引き下げをしなければならない可能性があります。
今作で羽休めを失っているのも地味な痛手です。詰ませ性能が低下しており、羽休めと相性が良いつるぎのまいもほぼ価値を失いつつあるため、ハッサムの型は要研究であると言えます。
ただ、実質種族値の高さと耐性で言えば、メタグロスと同レベルにスタンに組み込めるスペックであることは間違いないです。トドンハッサムやバンギハッサムといった補完関係も過去の構築を参考に考察を進める価値は十分あると感じました。
加えて、今回採用を見送ったシュバルゴに関しては、トリックルームを絡める際は防塵によるほぼ完璧な対ブリザポス性能から、採用されても全く不思議ではないと思います。5世代ダブル同様ハッサムより対メタグロス性能が高く、防塵の仕様変更でモロバレルに強くなったのも大きいです。いつか採用してみたい1匹ですね。
〜最後に〜
今回の反省点はSDでの対戦数が多く、勝率はいいものの実機で潜る回数が少なかった点と、ラティアスやレヒレの調整が割といい加減になってしまった点ですかね。時間が許す限り修正します。
余談ですが、ラティアスの妹キャラがアルテイシアと綺麗に被ってるのが結構面白かったですね笑笑。
ついでにマジカルフレイムでうっかりメタグロスの弱点保険を起動してそのままバレットパンチで消された時の絵面も傑作でした。
セイラ「アルテイシアと知って、なぜ銃を向けるか!」
ネタが通じない方はごめんなさい。最後まで読んでいただきありがとうございました!
リージョンフォームで赤くなんねぇかな